節税対策 決算日の変更

節税対策

本日は節税対策としても利用される決算期の変更について書きたいと思います。
(決算日の変更は節税対策のみを目的として利用されるわけではありませんのでご留意ください)

そもそも決算日とは?

決算日とは、決算書を作成する基準となる日のことを言います。
株式会社や合同会社においては、基本的に年1回決算書を作成します。
そして株式会社においてはこの決算書を公告する必要があります。

また、決算書の作成は決算日から2ヶ月以内に行い、法人税の申告を税務署にする必要があります。
これらの手続きの基準となる日が決算日となります。

決算日はいつが良い?

決算日前後は申告手続き等で慌ただしくなるため、繁忙期を避けて決算日を設定することが大切なります。
資金調達の観点からは決算書上の見栄えが良くなる日(現預金が多くなる月)を決算日に設定することをオススメしています。
また、顧問の会計事務所と連絡のつきやすい時期を相談することも、決算日設定にあたっては重要なポイントです。
いずれにせよ、あまり考えずに適当に決めてしまうと、「決算日をもう少しずらしておけば良かったな・・・」と後悔してしまいます。

決算日の変更が節税対策になる?

後述のメリット・デメリットにも書いてありますが、決算日の変更は節税対策にも使えます。

例えばあなたの会社の決算期が12月だったとします。
この12月に臨時的に多額の売上が発生したとしましょう。

このような場合税金のことを考えると「この売上を来期に計上して税金を逃れたい」と考えてしまうかもしれません。
しかし上を除外するのは脱税行為なので、絶対にしてはいけません。

そんな危険なことをしなくても合法的に来期に売上を回せる方法があるのです。
それが決算期の変更です。

12月決算の会社であれば11月に決算期を変更してしまうのです。
11月決算にすれば、12月の売上は来期ぶんですのでゆっくり節税対策ができるのです。
そんな裏技アリなの?と思われるかもしれませんが、問題ありません。

決算期の変更を実行するには臨時株主総会の開催や税務署への届け出が必要です。
後述の「必要な手続きは?」をご参照ください。

決算日は定款に記載する?

このように、決算日はとても重要な事項であるため、決算日を定款に記載している会社がほとんどですが、
そもそも、決算日は定款に記載しなければならないのでしょうか?
定款への記載事項は次の3つに大別されます。

絶対的記載事項 定款に必ず記載しなければならない事項。
相対的記載事項 記載義務はないが、定款に定めておくことで、その効力が認められる事項
任意的記載事項 会社が自由に定めることができる事項

決算日は絶対的記載事項・相対的記載事項・任意的記載事項のいずれに該当するのでしょうか?
「多くの会社が定款に記載しているから、絶対記載事項だろう」と思われるかもしれませんが、間違いです。
決算日は「任意的記載事項」に該当します。
そのため定款に記載する義務があるものではありません。
しかしながら、実務上、決算日はとても重要な事項なので、多くの会社では定款に決算日はを記載しているということなのです。

決算日の変更のメリット・デメリット

【メリット1】節税対策に使える

決算日の変更は、先述の通り、節税対策に用いられる場合があります。
大きな利益が見込まれる時期から決算日までの期間を長くとることにより、節税対策の期間も長く取れるので、対策の効果を期待できるのです。

【メリット2】予算計画がしやすい

大きな利益が見込まれる月を期首にすれば、年間の利益予測を立てやすくなります。

【デメリット】手間がかかる

後述の通り、決算日を変更するためには株主総会の開催などの手続きが必要となります。

定款の認証や登記は必要?

定款に決算日を記載している限り、決算期を変更するのであれば、同時に定款の変更を行う必要があります。
ここで、勘違いしやすいのですが、定款の認証手続きについてです。
会社設立時は定款を公証役場で認証してもらったと思います。
なので、定款の変更も公証役場の認証が必要と思われるかもしれせん。
しかしながら、会社設立時とは違い、定款の変更の場合、公証役場における定款の認証は必要ありません。

また先述の通り、決算日は定款の絶対的記載事項ではないため、登記も必要ありません。
法務局に登記申請をだす必要もないわけです。
結構、楽ですね!

結局、必要な手続きは?

定款の認証や、登記申請は必要ないということがわかりました。
ですが、もちろんやるべき手続きはあります。
どのような手続が必要かというと
➀株主総会で決算日変更の決議(*特別決議)を行い、株主総会議事録を作成・保管する
期限:変更後の決算年度末まで
➁定款変更の手続き
期限:株主総会後、速やかに
➂決算日変更の届出書(異動届出書)を税務署・都道府県税事務所・市税事務所に提出する
期限:株主総会後速やかに(遅くとも決算変更後の確定申告期限まで)

*株主総会特別決議
特別決議では、議決権を有する株主の議決権のうち過半数を定足数、出席した株主の3分の2以上の賛成を得る必要があります。

本日は以上となります。決算日変更は会計事務所と相談しながら進めていくことをオススメします。
最後までお読みいただきありがとうございます。

関連記事一覧