補助金の返還

補助金, 資金調達

はじめに

皆様こんにちは。高須賀会計事務所です。本日は補助金について書きたいと思います。
補助金は返還不要と言われていますが、100%返還不要というわけではありません。
一定以上の収益があがった場合は返還する義務があります。
本日はどういった場合に、補助金の返還義務が発生するか”収益納付”について解説します。

誤ったアナウンス

先述の通り、補助対象事業にて一定以上の利益があがった場合には補助金を返還する義務があります。
これを回避するために補助金コンサルタントなどが経営者に対して「利益をゼロあるいはマイナスで報告をすれば補助金の返済をする必要がない」と言い、間違った指導をしていることがあるようです。
これを真に受けて、実態とは違った利益がでていないという報告をする会社が存在しているようです。
もちろんこんな報告は許されることではありません。
収益納付について事前にしっかり理解しておけば、このような間違ったことをする必要が

どのような場合に返還する?

補助金は補助対象事業の利益が一定以上になると返還する義務が発生します。
利益が一定以上になると、返還義務が生じるわけですが、補助金の全額を返金するわけではありません。
収益納付についてしっかり理解し、利益があがった場合にどの程度の納付をするか事前にシミュレーションすることで、安心して補助金の申請を行うことができます。
間違っても実態と異なる報告をするようなことはやめるようにしてください。
補助金の返還金額は次の収益納付の計算式に基づきシミュレーションすることができます。

収益納付の計算方法

収益納付額は以下の計算式あてはめて行います。

(➀収益ー➁控除額)×(投資全体に対する国の補助金の比率➂/④)-⑤納付累計額 = 収益納付額

➀収益:補助事業に係る製品等の営業損益(売上高ー製造原価ー販管費等)の累計額
➁控除額:投資額全体のうち事業者が自己負担により支出した金額
➂補助金額
④投資額全体
⑤前年度までに収益納付を行っている場合の累計額

のくらい返還するか?

では実際にどのくらい返還しなければいけないかシミュレーションをしてみたいと思います。
いずれも投資額の半分を補助金で賄った場合でシミュレーションをしています。

例 収益納付額なしの場合(投資額1,000の半分を回収)

損益:➀補助対象事業の営業利益累計500
投資:➁自己資金500 ➂補助金額500 ④投資額全体1,000
過去の収益納付額0

(➀500ー➁500)×(➂/④50%)-⑤0 = ∴収益納付額0→納付なし
投資額の半分を回収できた状態(累計投資利益率50%)では補助金の返還は必要ありません。

例 収益納付額ありの場合(投資額全体1,000を回収)

損益:➀補助対象事業の営業利益累計1,000
投資:➁自己資金500 ➂補助金額500 ④投資額全体1,000
過去の収益納付額0

(➀1,000ー➁500)×(➂/④50%)-⑤0 = ∴収益納付額250→250を返還する
投資額全体を回収できた場合(累計投資利益率100%)では補助金の半分を返還することとなる。

例 収益納付額ありの場合(投資額1,000の1.5倍回収)

損益:➀補助対象事業の営業利益累計1,500
投資:➁自己資金500 ➂補助金額500 ④投資額全体1,000
過去の収益納付額0

(➀1,500ー➁500)×(➂/④50%)-⑤0 = ∴収益納付額500→500を返還する
投資額の1.5倍を回収できた場合には補助金の全額を返還することとなる。

最後に

いかがでしょうか?投資金額の全部を回収できた状態というのは、投資利益率が100%の状態なので事業がかなり順調な状態です。
このような状況でも補助金は半分しか返さなくてよいということです。
補助金を返還したくないからと言って利益が小さくするよりも、補助金を使って利益を獲得する努力するほうが良さそうです!
補助金を利用する場合はこのようなシミュレーションもした上で申請を行うようにしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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